本ブログは、ネタバレにできるだけ配慮しつつ未読者向けに情報をまとめた“漫画/書籍紹介ブログ”です。
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『逮捕しちゃうぞ』の魅力とは?|メカ描写と笑いが詰まった楽しい作品

藤島康介の『逮捕しちゃうぞ』は、交通課に所属する女性警察官コンビ・辻本夏実と小早川美幸が繰り広げるドタバタコメディです。1986年から1992年に連載され、車やバイクなどのメカ描写を交えたアクションと、一話完結のテンポ良い物語展開が特徴です。リア…

森薫『シャーリー』の魅力とは?|小さなメイドと女主人の優しい関係

森薫による『シャーリー』は、20世紀初頭のロンドンを舞台に、カフェを営む女性ベネットと、彼女に仕える13歳のメイド・シャーリーの日常を描いた作品です。大きな事件はなくとも、紅茶の香りや暖炉のぬくもりといった英国文化の中に、確かな人の温かさが息…

『エマ』を今から読む人へ|19世紀ロンドンで紡がれる身分違いの恋物語

森薫による漫画『エマ』は、19世紀末のロンドンを舞台に、上流階級の青年ウィリアムとメイドのエマが身分の壁を越えて惹かれ合う物語です。繊細な線で描かれる街並みや衣装、静かな感情表現が高く評価されています。恋愛物語を中心に据えながらも、階級社会…

『乙嫁語り』は異文化の暮らしを丁寧に描く漫画│未読者向け解説

『乙嫁語り』は森薫による漫画で、19世紀後半の中央アジアを舞台に、乙嫁(美しい花嫁)たちの日常や結婚、家族、共同体の人間模様を丁寧に描いた作品です。作中では、衣服や布、刺繍、生活道具まで精緻に描かれ、各地域の文化や伝統がリアルに表現されてい…

SNSで話題!『クマとウサギは友達ではいられない』を未読者向けに解説

SNSから人気に火がついた犬好晶による青年向けラブコメ漫画『クマとウサギは友達ではいられない』。見た目と中身のギャップが大きい女子大生・兎沢清夏と熊坂猛の掛け合いを中心に、恋愛に進展しそうで進展しないもどかしい関係性を描きます。コメディ要素と…

『令和のダラさん』を今から読む人へ|人外×ホラー×ギャグが面白い

ともつか治臣による『令和のダラさん』(KADOKAWA)は、祟り神と姉弟の奇妙な共同生活を描くホラーコメディ。恐ろしい外見に反して常識人な祟り神・ダラさんと、自由奔放な姉弟との日常は、笑いと少しの切なさが入り混じります。土着信仰を題材にしながらも…

『薬屋のひとりごと』漫画2種類を簡単比較|ミステリー派と恋愛派で選ぶ読み方

『薬屋のひとりごと』は、花街育ちの薬師・猫猫が後宮で事件に挑む物語です。原作はライトノベルとして始まり、2種類のコミカライズ版が存在します。サンデーGX版はミステリー要素を重視、ビッグガンガン版は恋愛や人間関係を丁寧に描写。それぞれ異なる魅力…

『カラオケ行こ!』の魅力とは?|中学生とヤクザの不思議な友情物語

和山やまによる『カラオケ行こ!』は、中学生の聡実とヤクザの狂児という異色の二人が、カラオケを通じて心を通わせる物語です。恋愛感情ではなく、互いを理解し合う“特別な関係”を描き、BLとも友情ともとれる絶妙な距離感が魅力です。派手な展開はないもの…

実写映画化もされた『アイアムアヒーロー』|ゾンビ漫画の金字塔を解説

花沢健吾の『アイアムアヒーロー』は、謎の感染症による日常崩壊を描いたサバイバルホラー漫画です。マンガ大賞での上位入賞や小学館漫画賞を受賞し、2016年には実写映画化、シリーズ累計発行部数は1200万部を突破。平凡な主人公が極限状況に直面する姿をリ…

読後に残る不安──望月峯太郎『ドラゴンヘッド』が放つ“終わりのない終わり”

望月峯太郎による『ドラゴンヘッド』は、突如として日常を奪われた中学生たちが極限状態で生き抜こうとするサバイバル漫画です。90年代の社会不安を背景に、閉ざされたトンネル、崩壊した日本、そして人間の狂気を描き、読む者に強烈な不安と問いを突きつけ…

さいとう・たかを『ブレイクダウン』作品紹介|大人向け終末サバイバル

さいとう・たかをによる『ブレイクダウン』は、1995年から1997年にかけて連載されたサバイバル漫画です。小惑星衝突による未曾有の災害により都市が崩壊し、主人公の青年が極限状況で生き抜いていく姿を描きます。阪神・淡路大震災と同時期に発表された本作…

『賭ケグルイ』あらすじと見どころ|学園を支配する異常な階級制度とは

河本ほむら・尚村透による『賭ケグルイ』は、ギャンブルが支配する学園で転校生・蛇喰夢子が命がけの勝負を繰り広げる学園サスペンス漫画です。強烈なキャラクター、緊張感あふれる心理戦、美麗な作画が人気の理由ですが、感情移入しにくい設定や異常さゆえ…

まだ読んでない人へ!佐野菜見『坂本ですが?』の世界を紹介

佐野菜見による学園ギャグ漫画『坂本ですが?』は、クールすぎる高校生・坂本が繰り広げる日常を描いたユニークな作品です。勉強も運動も完璧で、どんな行動もスタイリッシュに変えてしまう坂本の姿は、笑いと驚きを同時に呼び起こします。本記事では、未読…

『ミギとダリ』作品解説|ギャグとサスペンスを融合させた佐野菜見の代表作

『ミギとダリ』は、佐野菜見が手がけた唯一無二のサスペンス漫画です。児童養護施設で育った双子の少年が「一人の人間」として養子に迎えられ、母の死の真相を探る物語。耽美で美しい絵柄とシュールなギャグ、そして次第に深まるミステリーが絶妙に融合して…

『わたしは真悟』作品解説|楳図かずおが問いかけた「愛と意識」の物語

楳図かずおのSF長編漫画『わたしは真悟』は、1980年代に発表され、フランスのアングレーム国際漫画祭で「遺産賞」を受賞した名作です。小学6年生の純粋な愛から生まれたロボット「真悟」が自我を持ち、存在と意識の本質を問いかけます。本記事では、あらすじ…

総合診療医を描く漫画『19番目のカルテ』が示す新しい医療の姿

漫画『19番目のカルテ 徳重晃の問診』は、富士屋カツヒトによる作品。病院の専門科が細分化される現代において、患者の背景まで見抜く総合診療医・徳重晃と、理想と現実に揺れる滝野みずきの姿を描きます。派手な医療シーンではなく、丁寧な問診や人間関係を…

『昭和不老不死伝説 バンパイア』が面白すぎる理由|魅力をざっくり解説します

徳弘正也による『昭和不老不死伝説 バンパイア』は、不老不死の存在“マリア”をめぐる信仰と愛、そして人間の欲望が交錯する異色のSFドラマです。主人公・昇平は、超能力を持ちながらも心の傷を抱える高校生。彼はマリアと出会い、自らの力と向き合うことにな…

吸血鬼×社会制度×探偵ドラマ──ゆうきまさみ『白暮のクロニクル』は、異色ミステリーの傑作

ゆうきまさみによる『白暮のクロニクル』は、現代日本にひっそりと生きる“不老不死”の存在「オキナガ」を描いた異色の社会派ミステリー。厚生労働省によって管理される彼らの孤独と矛盾、制度と感情が交差する中で、人間味にあふれた物語が紡がれます。読後…

大学山岳部のリアル『山を渡る -三多摩大岳部録-』ライトな新入生VSガチ勢な先輩

空木哲生の漫画『山を渡る -三多摩大岳部録-』は、体力ゼロ、興味ゼロから始まる静かな青春群像劇。頼れる先輩たちに支えられながら、一歩ずつ「登る」ことに向き合う日々が丁寧に描かれています。スポ根でもなく、感動の押し付けでもない。それでも確実に心…

癒されたい人に読んでほしい漫画|『ロメオがライバル』秀良子の優しさが光る

引きこもりの高校生・アキラが、山奥の乗馬クラブで動物や個性的な人々と出会い、少しずつ心を開いていく――。秀良子『ロメオがライバル』は、著者自身の山村留学体験をもとに描かれた、静かで温かい再生の物語です。馬や犬たちの存在感も大きく、動物が好き…

手塚治虫『アドルフに告ぐ』に込められた“警鐘”とは?歴史フィクションの最高峰

手塚治虫の傑作『アドルフに告ぐ』は、第二次世界大戦下の日本とドイツを舞台に、3人の「アドルフ」の運命を描く重厚な歴史ドラマです。友情と裏切り、思想と葛藤、虚構と現実が交差する物語は、現代社会にも通じる分断と差別の本質を問いかけてきます。戦争…

『恋は雨上がりのように』は恋愛じゃない?心の居場所を描いた珠玉の作品

夢を諦めた大人と、夢を見失った少女が出会い、心を通わせていく――。眉月じゅんの『恋は雨上がりのように』は、恋愛を超えた“心の交流”を描く静かな名作。年齢や立場を超えた絆が、読む人の心にそっと寄り添います。「こんな関係も、あっていいじゃん!」そ…

30歳以上にオススメ!『片田舎のおっさん、剣聖になる』が中高年層にウケる理由

『片田舎のおっさん、剣聖になる』は、中年剣士ベリルの静かで熱い成長譚です。自己評価が低いにも関わらず、剣を抜けば最強というギャップに読者は釘付け。弟子たちとの信頼関係や、派手すぎない人間ドラマが高評価を集めており、特に30代以上の読者から「…

『もやしもん』が面白い理由!菌と発酵が織りなす青春物語

石川雅之の『もやしもん』は、菌が肉眼で見える青年・沢木直保が、農業大学で仲間たちと過ごす学園ドラマです。かわいらしい菌たちが発酵の世界を案内し、科学知識と人間ドラマが自然に溶け合います。恋愛よりも友情や成長に焦点を当てた物語で、発酵をテー…

『鏡が来た 高橋留美子短編集』:漫画史に残るあだち充との合作も収録

『鏡が来た 高橋留美子短編集』は、1999年から2014年に発表された未収録作品を集めた一冊です。ホラー、サスペンス、コメディ、ラブストーリーなど多彩なジャンルを描き、高橋留美子の短編作家としての魅力が詰まっています。また、あだち充との合作『MY SWE…

ちばてつやの軌跡を辿る『あしあと ちばてつや追想短編集』:漫画家の人生と作品の裏側

『あしあと ちばてつや追想短編集』は、漫画界の巨匠・ちばてつやが自身の人生を振り返り、戦後の引き揚げ体験や創作の苦悩、トキワ荘時代の仲間たちとの絆を描いた自伝的短編集です。『家路1945-2003』『赤い虫』『トモガキ』『グレてつ』など、2000年以降…

手塚治虫の最晩年の作品『ネオ・ファウスト』、未完がもたらす深い余韻

『ネオ・ファウスト』は、手塚治虫がゲーテの『ファウスト』に3度挑戦した集大成の作品です。物語は、宇宙の真理を追い求める一ノ関教授と、彼の魂を交渉する悪魔メフィストの契約を描きます。手塚は胃がんに苦しみながらも創作への情熱を燃やし、未完のまま…

『神の左手悪魔の右手』は極限の恐怖と不条理描写│未読者向け解説

楳図かずおの代表作『神の左手悪魔の右手』は、夢で悲劇を予知する少年・山の辺想を中心に展開するホラー漫画です。短編ごとに異なる恐怖と人間の闇が描かれ、緻密で衝撃的なスプラッター描写や夢と現実の交錯する独自の世界観が随所に登場します。理不尽で…

楳図かずお『アゲイン』家族に疎まれた老人の痛快劇の魅力と背景!

『アゲイン』は楳図かずおのギャグ漫画で、若返りの薬を飲んだ65歳の元大工が昭和の時代を駆け巡ります。笑いあり社会風刺ありの展開に引き込まれました。家族や世代間の問題が独特の視点で描かれ、ユーモアだけでなく考えさせられる要素も盛りだくさん。衝…

楳図かずお『おろち』の魅力を徹底解説!恐怖漫画の真髄とは?

楳図かずおの『おろち』は、不老の美少女「おろち」が運命に翻弄される人々の人生を見つめる心理ホラーです。人間の本質に迫るストーリーや美しくも不気味な絵柄に引き込まれること間違いなし。どんでん返しのラストも見逃せません。