この記事は、『水木しげるの遠野物語』を紹介しています。
ホラー漫画好きの人にはおなじみの『遠野物語』。元々は岩手県遠野地方の逸話や伝承を柳田國男がまとめて発表した作品です。「ザシキワラシ」「オクナイサマ」「オシライサマ」「マヨイガ」と言えば、ホラー漫画好きなら聞いたことがあるのではないでしょうか?その『遠野物語』を水木しげるがコミカライズしたのがこの作品です。今後、遠野観光をする予定のある人にもおすすめです!
作品紹介
概要
2010年は、『遠野物語』が発刊されて100年の年でした。岩手県遠野市では「『遠野物語』100周年記念事業」が行われ、その一環としてこの作品も制作されました。
また、水木しげるはオフィシャルサポートキャラクター「かたるくん」をデザインしています。漫画の表紙の右下にいる赤い河童が「かたるくん」です。
参考URL:「『遠野物語』100周年記念事業」オフィシャル...
あらすじ
水木しげる本人が狂言回しとなり、柳田國男の『遠野物語』をコミカライズしたものです。水木しげるの独特なタッチで描かれた物語は、原作の魅力をさらに引き立てています。
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作品解説
こんな人におすすめ!
『遠野物語』の原作を読もうとして挫折してしまった方や、難解なのではないかと躊躇していた方に特におすすめできる作品です。
原作の『遠野物語』
民俗学の資料
短い話が多く、オチがないものもあります。中には「それで?」と言いたくなるような顛末もありますが、これは民俗学の資料としての性質上避けられない部分です。この漫画では、原作に忠実に描かれているため、どうしてもそういう要素があります。
死者との対話
遠野物語は妖怪の話が多いと思われがちですが、実は死者との対話が多く、人々がどう死者と向き合うかを考えさせられます。
水木しげるの解説とユーモア
この作品の特徴は、各話の最後に水木しげるの解説コメントがあることです。また、度々出てくる「オカチイナ」という台詞がなんとも絶妙です。さらに、出番は少ないですが、ねずみ男らしき人物が登場するのも面白いポイントです。
『遠野物語』を文章で楽しみたい人へ
京極夏彦が『遠野物語』を再構築して読みやすくした本があります。漫画よりも文章で楽しみたい方には、こちらがおすすめです。もちろん、揃えて両方を楽しむのもいいですね!
まとめ
『水木しげるの遠野物語』は、ふるさと納税の返礼品としても購入できます(2024年7月時点)。地域貢献と共に、貴重な作品を手に入れることができるので、一石二鳥です。詳しくは、各ふるさと納税のサイトをご覧ください。