この記事は、『この世界の片隅に』著者のこうの史代の4コマ漫画『ギガタウン 漫符図譜』を紹介しています。
著者の周りには「まんがの読み方がわからない」という人が多いらしい。この漫画は、そんな人のために描かれた「まんがの読み方の教本」です。
また漫画を描く人のための「まんが的表現の教本」でもあります。もちろん、漫画作品として楽しめる作品です♪漫画好きさんや、少しでも漫画に興味のある人に、おすすめです。
作品紹介
あらすじ
現代版『鳥獣人物戯画』の4コマ漫画です。テーマは、漫画的な表現記号「漫符」。いろんな漫符を鳥獣人物戯画に出てくる動物たちで解説しています。
サブタイトルのとおり、表現記号「漫符」をまとめて説明している図譜本です。
「漫符」とは?
例えば・・・
♫・・・1つだけなら人物が上機嫌な様子。複数あれば、実際に音楽が流れている状態を表現する時に使う。
♥・・・好意を持っている状態や、(主にギャグなどで)心臓として表現する。
ほかにも感情をあらわす時や、物の状態をあらわす時などに漫画的な表現として使う記号があります。それらのことを「漫符」と言います。
こんな人におすすめ!
漫画を描きたい人・描いている人に!
この漫画は「まんがの読み方がわからない人」のための漫画ですが、裏を返せば漫符を使う「まんがを描く人」のための漫画とも言えるのではないのでしょうか?
この漫画の目次は、漫符の索引にもなっています。だから、漫符も探しやすくなっています。
漫符1つで状況や感情などの説明ができるので、4コマやシナリオ漫画じゃなくてもイラスト、1コマ漫画でも大いに役立ちそうです。
漫画の読み方がわからない人に!
この漫画は「まんがの読み方がわからない人」向けの本ですから当然です。
全く読めないという人は、もちろんですが、最近の漫画では見かけないような漫符(死語?)も紹介されています。古い漫画に慣れていない人にとっても勉強になるのでは、ないのでしょうか?
例えば「サザエさん」の原作では、たくさん漫符が使われています。アニメのエンディングは、原作の4コマをアニメ化しています。漫符が、そのまま使われているのをご存知でしょうか?
今度、日曜の18時50分ころにテレビをつけて確認してみて下さい。どれが漫符で、どんな意味なのかを考えてみるのも、面白いと思いますよ。
漫画好きの人に!
『図譜』なんていうサブタイトルがついていますが、もちろん漫画として楽しめます!知らない漫符を目次(兼索引)で探してみたり、目次の漫符を見て自分が思っていた意味の答え合わせをしてみたりするのもいいかもしれません。
遊びゴコロで読むと、より楽しめる漫画だと思います。もちろん、新しい発見もあるはず!
まとめ
雰囲気としては、子ども向けのことわざ辞典と同じ構成です!1ページの右側に解説文、左側に4コマ漫画となっています。
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