この記事は、山下和美の『天才柳沢教授の生活』を紹介しています。
天才的な頭脳と独特の生活習慣を持つ大学教授の日常をユーモラスに描いた漫画です。最初は1話完結のスタイルですが、途中から中編のストーリーも加わります。全34巻とボリュームがありますが、安定して楽しめる作品です!
作品紹介
あらすじ
主人公の柳沢教授は、マナーや規則を厳守し、脅しや暴力には絶対に屈しません。決まった時間に眠り、目が覚める生活は彼の習慣です。彼は天才で、超真面目で、変わり者でもあります。そんな柳沢教授のユーモラスな日常が描かれた作品です。
おもな登場人物
柳沢良則
Y大学経済学部の教授。合理的で感情豊かではないように見えますが、実は好奇心旺盛で、人々の奥深い部分に興味を持っています。また、四人の娘を持つ父親として家族を大切にしています。若い頃は美青年でしたが、今はダンディな初老です。
柳沢世津子
柳沢教授の四女。大学1年生。
柳沢教授のモデルは、作者の父・古瀬大六さん
「天才柳沢教授の生活」の主人公柳沢教授、実は本学で大活躍された古瀬大六先生なのです。
引用元:広報誌「ヘルメス・クーリエ」
柳沢教授のモデルは、作者の山下和美のお父さんである古瀬六大さんです。彼は、小樽商科大学で教授をしていました。
広報誌「ヘルメス・クーリエ」(平成14年12月発行・第3号5P「天才古瀬教授の商大生活」)で、古瀬六大さんの大学在任時代のエピソードが紹介されています。柳沢教授のように経済分野で活躍された人のようですね。
柳沢教授の生態
この漫画を知ってもらうためには、まず柳沢教授という人物を知っていただかなければいけません。ほんの一部ですが、柳沢教授の生態をご紹介します。
- 夜は21時に寝て、朝は5時に起きる(遅くなった場合は、余分に寝る)。
- 交通ルールは、どのような理由があっても守る。
- 違反ポスターを見つけたら、人の家だろうが「違反」と言い、ポスターを破る。
- 公道に放置された犬(人も)のフンを見つけたら、チョークを取り出し「犯犬をつかまえろ」と書く。それも、犯犬を自分で見つけ出し、飼い主をこっぴどく叱るまでする。
- 角を曲がる時は直角に曲がる。
などなど。これは第1話~3話までの間に描かれた柳沢教授の習慣です。
父の実生活を見ていると、話作りのヒントがいっぱいです。
引用元:1巻カバー折り返し作者コメントより
山下和美の父、古瀬大六さんも実際に同じことをされていたのでしょうか?となると、彼が赴任していた大学の学生たちは、実際にこの様子を見ていたということになりますね。ちょっと見てみたかった気もします。
娘(世津子)の目線、大学に通う学生の目線で読んでみるのもいいかもしれません。こんなお父さんだったら、あなたはどうですか?私なら、ストレスになりそうです(笑)。
実写ドラマ
松本幸四郎主演でドラマ化されていました(全9話)。
まとめ
完全に完結しているわけでは無いようです。でも、もうずっと新作は発表されていません。いつかまた、柳沢教授に会えるといいな。