馬場のぼるの『11ぴきのねこ』は、いつもおなかを空かせたねこたちが、大きな魚をめぐって奮闘するユーモアたっぷりの冒険絵本です。ねこたちのドタバタや仲間とのやり取りは、親子で一緒に笑いながら楽しめます。色鮮やかな絵と楽しいストーリーで、読後は…
レオ=レオニ作、谷川俊太郎訳の絵本『スイミー』。教科書でおなじみのこの物語は、仲間を失った黒い魚スイミーが、知恵と勇気で赤い魚の群れを導き、海を自由に泳ぎ出すまでの軌跡を描きます。「協力」「個性」「リーダーシップ」といったテーマは、子ども…
金子みすゞの詩『星とたんぽぽ』は、昼間には見えない星や地中で春を待つたんぽぽの根を通して、「目に見えなくても確かに存在するもの」の大切さをやさしく伝えます。本記事では詩の内容や象徴する意味をわかりやすく解説し、感性を育むきっかけに。さらに…
太宰治の短編小説『走れメロス』は、古代ギリシャのシラクサを舞台に、友情と信頼の力を描いた名作です。純粋な青年メロスは、暴君ディオニス王に立ち向かい、親友セリヌンティウスとの約束を守るため命をかけて走り続けます。短編ながらも、友情の尊さや信…
スウェーデンの作家セルマ・ラーゲルレーフによる児童文学『ニルスのふしぎな旅』は、いたずら好きの少年ニルスが小さくなり、動物たちと会話できるようになってスウェーデンを北へ旅する物語です。旅を通して勇気や優しさを学ぶ成長物語で、自然や動物との…
金子みすゞの代表作『こだまでしょうか』は、言葉のやりとりを「こだま」にたとえ、やさしい言葉が心に響くしくみをやさしく教えてくれます。本記事では詩のメッセージや作者の背景を紹介し、日常や人間関係に活かせる気づきをお届けします。子どもへの思い…
『ちょっぴりながもち するそうです』は、ヨシタケシンスケの絵本シリーズ第3弾で、「おまじない」をテーマに心温まるメッセージを届けます。日常の疲れを癒すためのユニークなアイデアが満載で、忙しい現代人にぴったりな一冊。特に大人向けで、ストレスや…
日本児童文学者協会新人賞を受賞した昼田弥子のデビュー作『あさって町のフミオくん』は、小学3年生のフミオくんが出会う、しゃべる靴やがいこつのおじさんなど、不思議でナンセンスな世界を描いた短編集です。テンポのよい語りと高畠那生の個性あふれる挿絵…
2025年の青少年読書感想文全国コンクール〈中学校の部〉課題図書に選ばれた竹内紘子の作品『鳥居きみ子:家族とフィールドワークを進めた人類学者』は、明治から昭和を生きた一人の女性の実話をもとにした伝記です。女性の社会進出が難しい時代に、家族とと…
『おしごとそうだんセンター』は、宇宙人が職業相談所で「仕事とは何か?」を考えるユーモラスな絵本。子どもから大人まで楽しめ、仕事の本質や選び方について考えさせられます。対象年齢は小学生以上で、進路や転職に悩む人にもおすすめ。読書感想文にも最…
『あるかしら書店』は、本好きの夢を叶えるユニークな絵本です。店主のおじさんが「ありますよ!」と不思議な本を紹介する架空の書店が舞台。月光でしか読めない本や水中図書館など、現実にはないけれど「こんな本屋があったらいいな」と思えるアイデアが満…
宮沢賢治の代表作『銀河鉄道の夜』は、「ほんとうの幸せ」とは何かを問う幻想的で哲学的な物語。孤独な少年ジョバンニが銀河鉄道に乗り、親友カムパネルラや数々の魂との出会いを通じて、命・思いやり・自己犠牲の本質に触れていきます。本記事ではあらすじ…
「みんなちがって、みんないい」という言葉で知られる、金子みすゞの詩『私と小鳥と鈴と』。それぞれが「できないこと」を持ちながらも、互いの「できること」を認め合う姿を通して、多様性や自己肯定感の大切さをやさしく伝えています。本記事では、詩の構…
『しばらくあかちゃんになりますので』は、赤ちゃんのお世話で忙しいお母さんに不満を抱いたみーちゃんが、自分も赤ちゃんになることを決意する絵本です。さらに、ママやパパまで赤ちゃんになってしまうユニークなストーリー展開が魅力。大人も子どもも共感…
ヨシタケシンスケの絵本『もう ぬげない』は、服が脱げなくなった男の子のユーモラスな奮闘を描いた作品です。幼児の自由な発想や成長をリアルに表現し、大人も楽しめる魅力があります。テンポの良いストーリーとシンプルながら味わい深いイラストが特徴で、…
芥川龍之介の『杜子春』は、唐代の伝奇小説『杜子春伝』を元にした物語で、物質的な成功や欲望を超えて、精神的な成長を描いています。若く人生経験の少ない杜子春は、財産を得ては失い、最終的に仙人の試練を受け、本当の幸福を見出そうとします。物質的豊…
『100万回生きたねこ』は、何度も生まれ変わり、愛を知らなかった猫が初めて愛することを学び、生きる意味を理解する物語です。対象年齢は小学校低学年から大人まで楽しめ、命の尊さや愛の教訓を深く伝えています。死生観を含んだこの絵本は、読むたびに異な…
谷川俊太郎の詩『生きる』は、日常の一瞬一瞬に潜む命の美しさと深さを描いた作品です。この記事では、詩の解説を書いています。詩の中で彼は「生きる」ことを、生命の維持ではなく、感情や体験を通じて生きることの意味を問いかけます。この詩は、普段意識…
『ねないこだれだ』は、シンプルな名作絵本です。怖さを通じて親子の会話を促進したりする力を秘めています。一方で、与え方次第では逆効果となる可能性もあるため、読み手が子どもの性格を理解した上で工夫することが大切です。世代を超えて愛されるこの絵…
『ぐりとぐら』は、二匹の野ねずみ、ぐりとぐらが森で大きな卵を見つけ、カステラを作る物語です。卵が大きすぎて運べなかったため、フライパンで焼くことにし、焼きあがるとその香りに引き寄せられた動物たちが集まります。物語は、友情や食を通じた喜びを…
レイモンド・ブリッグズ作『さむがりやのサンタ』は、寒がりで皮肉屋なサンタが文句を言いつつもクリスマスのプレゼント配りに奮闘する姿を描いた絵本です。コミック風のコマ割りや細かい背景描写、ユーモアあふれるキャラクターが魅力で、子どもはもちろん…
『やなせたかし おとうとものがたり』は、「アンパンマン」の作者・やなせたかしが、若くして戦死した弟・千尋への思いを詩と絵で綴った作品です。幼少期の思い出から戦争による別れまでを描きながら、失われた命への祈りと“本当のやさしさ”を静かに語りかけ…
『十二の真珠』は、やなせたかしが描いた“おとなの童話”ともいえる短編集。『チリンの鈴』や元祖『アンパンマン』など、子どもの頃にはわからなくて、ただただ怖くてトラウマになってしまった物語の深い意味を、大人になった今だからこそ味わえる解説付きで…
『天空の城ラピュタ』は、1986年に公開されたスタジオジブリ制作のアニメーション映画で、宮崎駿監督が原作・脚本・監督を務めた作品です。少年パズーと少女シータが、伝説の浮島「ラピュタ」を巡って冒険を繰り広げる姿が描かれています。本記事では、物語…
語り部・米澤鐡志さんの実体験をもとに、由井りょう子がまとめたノンフィクション『ぼくは満員電車で原爆を浴びた 11歳の少年が生きぬいたヒロシマ』(小学館)。被爆直後の広島で何が起きていたのか、少年の視点でリアルに描かれます。戦時下の子どもたちの…
この記事では、原作・筒井康隆/絵・永井豪の童話『三丁目が戦争です』を紹介しています。筒井康隆といえば、強烈な描写が特徴的な作家で、子ども向けの作品であっても手加減していません。そのため、この本は大人にも十分楽しめる内容になっています。むしろ…