※プロモーションが含まれています。

『てぶくろ』大人が読むと見え方が変わる│ウクライナ民話の隠れた深さ

狭いのに、全員入れてしまう
ウクライナに伝わる冬の民話『てぶくろ』は、1965年から読み継がれるロングセラー絵本です。小さな手袋の中に、やさしさとおかしさと、少しの切なさが詰まっています。本記事では作品の見どころ、特徴を未読者向けに解説しています。

 気になる作品、無料で読めるかも?
Kindle Unlimitedを無料で試す

作品紹介

あらすじ

雪深い森で、おじいさんが片方のてぶくろを落としてしまった。気づかず歩き去るおじいさん。残された手袋に、くいしんぼねずみが目をつけ、そっと中へ入る。するとそこへ、ぴょんぴょんがえる、はやあしうさぎ、おしゃれぎつね……と次々に動物たちがやってきて、「わたしも入れて」「どうぞ」と、手袋はどんどん満員になっていく。はたして、小さな手袋はどこまで膨らむのか。

おもな登場人物

おじいさん

手袋の持ち主。子犬とともに森を歩く。

くいしんぼねずみ

最初に手袋を見つけて住みかにした。

こんな人におすすめ

本作は、以下のような方に特におすすめです。

  • 昔話や民話の構造に興味がある人:繰り返しと積み上げだけでこれほど引き込まれるのかと、語りの仕組みを実感できます
  • 絵本を大人の目線で楽しみたい人:ラチョフの絵には、テキストだけでは気づけない細かな仕掛けが随所にあります
  • 短時間でさっと読みたい人:5分もあれば読み終わりますが、余韻はしばらく残ります
  • ウクライナの文化に関心がある人:民族衣装をまとった動物たちの絵から、知らなかった文化の空気が伝わってきます
  • 子どものころに読んだ記憶がある人:同じ物語が、大人になった今まったく違う重さで届きます

著者について

エウゲーニー・ミハイロヴィチ・ラチョフ│作

(1906‐1997)シベリア生まれ。ロシアを代表する絵本作家。動物や自然、民話を題材とした作品を多く手がけ、ライプチッヒ国際図書展覧会賞、ロシア共和国賞など受賞歴も豊富。『マーシャとくま』などで知られる。

うちだ りさこ│訳

(1928‐1997)東京生まれ。ロシア・東欧の子どもの本を日本に紹介することに尽力した翻訳家。『おおきなかぶ』『てぶくろ』など数多くの名作絵本を手がけた。

出版社について

福音館書店は1916年に創設され、1952年に児童書専門の出版社として独立しました。「こどものとも」シリーズをはじめ、絵本の質の高さにこだわり続け、国内外の優れた作品を提供しています。『ぐりとぐら』や『魔女の宅急便』『エルマー』『だるまちゃん』など長く愛される児童書を出版しています。

作品解説

『てぶくろ』とは│ウクライナの民話

物語の内容

雪の降る冬の森で、おじいさんが片方の手袋を落としてしまいます。そこへ動物たちが次々とやってきて、「わたしも入れて」「どうぞ、どうぞ」と小さな手袋に住み始めます。動物が増えるたびに手袋はパンパンに膨らみ、確実に限界へと近づいていきます。

累積型の昔話としての構造

この物語は「繰り返し型の民話構造」に分類されます。小さい動物から大きい動物へと要素を積み上げ、同じ会話パターンの反復でリズムと緊張感を同時に高めていく構成です。

福音館書店版(ラチョフ作画)の特徴

民族衣装をまとった動物たちの描写

ロシアの絵本画家ラチョフは、動物たちにウクライナの民族衣装を着せて描いています。裸の動物ではなく「人間らしい暮らし」を持つ存在として表現することで、親しみやすさと民族色が同時に成立しています。

手袋が「家」へと変化する視覚的仕掛け

物語が進むにつれ、絵の中の手袋には窓ができ、煙突から煙が出るようになります。外見のサイズをほぼ変えないまま「限界感」だけを積み上げる描写は、ファンタジーとしての緊張感と現実感を絶妙に両立させています。

大人が今この絵本を読む価値

「ありえなさ」を楽しむ読み方

天敵同士が狭い空間(てぶくろの中)で仲良く同居するという設定は、現実では絶対にありえません。大人が読むと「絶対無理でしょ」とツッコミたくなる場面が何度も訪れます。それでも動物たちは毎回「どうぞ、どうぞ」と迎え入れてしまう。そのおかしさと優しさが混ざり合ったところに、この物語の味があります。

いま読む理由

1965年の刊行から半世紀以上、読み継がれてきた絵本です。ウクライナの民話を、ロシアの画家が絵にした作品であることを知ったうえで読むと、天敵同士が「どうぞ、どうぞ」と肩を寄せ合う場面が、少し違って見えてくるかもしれません。

[大人のための絵本特集]記事へ移動

* 気になる1冊がみつかるかも?

関連リンク

書籍詳細ページ

リンク先で書籍に関する基本情報をご確認いただけます。

『てぶくろ ウクライナ民話』の書籍情報

  • 定価:1,210円(税込)
  • ページ数:16ページ
  • サイズ:28×23cm
  • 初版発行:1965年11月1日
  • 対象年齢:小学低学年~
  • 出版社:福音館書店

おすすめのストア3選

①【無料でお試し】 Kindle Unlimited

まずは無料で体験してみませんか?追加料金なしで、いろんな本を試し読みできるサービスです。

1ヶ月無料で、試してみる
≫Kindle Unlimited≪

②【ポイントでお得】楽天ブックス

楽天ポイントが貯まる・使える!1冊から送料無料で、話題の新刊もポイント還元でお得に購入できます。

楽天ポイントを使って購入する
≫ 楽天ブックス ≪

③【中古でお得に】ブックオフ 楽天市場店

日本最大級の中古通販。全巻セットや掘り出し物も豊富です。楽天ポイントを活用して、さらにお安くコレクション。

中古の在庫をチェックする
≫ ブックオフ 楽天市場店 ≪

ブログ村ランキング