明るすぎる夜が、害になる
『ほんとうのよるをさがして』は、過剰な人工照明が生態系に与える影響を描いた絵本です。まだ語られていない問題を可視化し、日常の照明を見直すきっかけを与えます。本記事では作品の見どころ、特徴を未読者向けに解説しています。
作品紹介
あらすじ
巣穴から顔をのぞかせたキツネが目にしたのは、またたき、きらめき、ちらつく無数の光。眠れないキツネはムシとともに、くらやみを探す旅に出ます。光に惑わされて道を失ったトリ、鳴くのをやめたカエル、冬眠できなくなったクマ。仲間を増やしながら山や砂漠を越えていく一行が、最後にたどり着いた場所とは。
おもな登場人物
キツネ
眠れない夜にくらやみを求めて旅を始める。
ムシ
キツネの最初の仲間。
こんな人におすすめ
本作は、以下のような方に特におすすめです。
- 環境問題に関心がある人:光害という認知度の低い問題を、動物の視点から体感できます
- 夜空や星空が好きな人:失われた本来の夜の価値を、光と闇の美しい対比で再認識できます
- 文学性のある絵本を読みたい人:詩的なリズムと美しいイラストが、大人の感性に響きます
- 日常生活を見直したい人:日常の照明との向き合い方を、静かに問い直すきっかけになります
- まだ語られていないテーマに触れたい人:メディアで取り上げられにくい環境問題を知る機会になります
著者について
マーシャ・ダイアン・アーノルド│文
フロリダ州在住。『ほんとうの よるを さがして』(Lights Out)でゴールデン・カイト賞最終候補となる。邦訳された絵本は『じまんの マフラー』『ゆき、まだかなあ』がある。
スーザン・レーガン│絵
オハイオ州在住のイラストレーター、絵本作家。
ひさやまたいち│訳
主な訳書に『ずーっと ずっと だいすきだよ』『きぼう』『木に なろう!』『まよなかの おはなしかい』などがある。
作品解説
『ほんとうのよるをさがして』とは│光害という環境問題
街の夜に何が起きているのか
この作品が扱うのは「光害(ひかりがい)」です。過剰な人工照明が生態系に与える影響を、動物たちの視点から描いています。人間中心の視点では見落とされがちな問題を、絵本という形で語られています。
物語に織り込まれた科学的事実
登場するのはムシ、鳥、カエル、クマ、ウミガメです。それぞれが光によって困難に直面する様子が描かれます。実際に研究されている光害の影響を反映しながら、動物たちの姿を通して問題の深刻さを体感させる一冊です。
『ほんとうのよるをさがして』の特徴
認知度の低い環境問題を扱う
光害は、環境問題の中でも認知度が低い領域です。夜空に星が見えないことに寂しさを感じる人は多くても、それが生態系に具体的な影響を及ぼしていることまで知る人は少数です。大気汚染や海洋プラスチックと比べて、メディアで取り上げられる機会も限られています。この絵本は、まだ十分に語られていない環境問題を可視化した作品です。
生態系全体の問題として描く
本作は異なる種の生き物たちが集まり、共通の目的のために協力する物語になっています。光害(環境問題)が個別の生物だけでなく生態系全体に関わることを示す展開です。多様な存在が協力する姿を通して、この問題の大きさが描かれています。
大人がいま読む価値と読むポイント
身近な問題として受け止める
夜間照明は安全や利便性と結びついていますが、この絵本はその照明が別の視点では脅威にもなり得ることを語っています。子ども向けの優しい語り口だからこそ、大人も問題を「自分ごと」として受け止めやすく、日常の照明を見直すきっかけになります。
失われた夜空を思い出す
多くの人にとって、満天の星空は日常的に見えない風景です。この作品は、本来の夜を取り戻すことの意味を静かに問いかけています。作中で街の光と自然の闇がどう描き分けられているか、そこに注目です。
関連リンク
書籍詳細ページ
リンク先で書籍に関する基本情報をご確認いただけます。
『ほんとうの よるを さがして』の書籍情報
- 定価:1,980円(税込)
- ページ数:32ページ
- サイズ:234×285mm
- 初版発行:2026年2月20日
- 対象年齢:小学低学年~
- 出版社:評論社
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