『ダストスパート!!』はマイナーだけどファンなら読むべし！高橋留美子初期作品

高橋留美子といえば、『うる星やつら』『めぞん一刻』『らんま1/2』など、多くの名作を生み出してきた漫画界のレジェンド。今回紹介するのは高橋留美子がプロ2年目で描いた作品『ダストスパート!!』です。

この『ダストスパート!!』のあらすじや登場人物、そして本作がどんな人におすすめなのかを詳しく紹介していきます。高橋留美子ファンは必見！ぜひ最後までチェックしてください。

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作品紹介
こんな人におすすめ
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作品解説
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作品紹介

高橋留美子傑作短編集（１） (少年サンデーコミックス)

作者:高橋留美子
小学館

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あらすじ

陰謀組織「完璧な豚（パーフェクトン）」による世界征服を阻止すべく、零細スパイ組織「HCIA（ヒノマルシーアイエー）」が奮闘するスパイギャグアクション。

HCIAの諜報員・背古井唯安は、ゴミを介して瞬間移動する五味たむろ、怪力を誇る炎上寺由羅とチームを組む。しかし、彼らの戦いは混乱とドタバタの連続で——!?

おもな登場人物

五味たむろ（ごみたろう）

ゴミを介して瞬間移動する「ゴミポート」能力者。ゴミ絡みの能力のせいで「ゴキブリ男」と呼ばれることも。

炎上寺由羅（えんじょうじゆら）

超人的な怪力を持つエスパーの少女。戦闘能力は高いが、その破壊力で街に甚大な被害をもたらし、HCIAの賠償金を増やし続ける。「ゴリラ女」と呼ばれるとブチ切れる。

背古井唯安（せこいただやす）

HCIAの諜報員で、五味と炎上寺の監視役。極限状態ではゴミを食べて生き延びる生命力を持つ。外見は、『めぞん一刻』の四谷さんそのもの。

書籍情報（巻数・出版社・受賞歴）

●巻数表記は、Kindle版や文庫版など、入手しやすい流通形態を基準としています。

#完結済み #1巻完結 #サンデー

こんな人におすすめ

本作は、以下のような方に特におすすめです。

高橋留美子の作品が好きな人:初期作ならではの試行錯誤や、後の代表作につながる要素が楽しめます。
『めぞん一刻』の四谷さんが好きな人:四谷さんの原型となったキャラクター「背古井唯安」が登場し、そのルーツを知ることができます。
レアな作品を読んでみたい人:連載期間が短く知名度は低めだが、高橋留美子ファンなら一読の価値あり。

著者について

高橋留美子。1957年10月10日、新潟県生まれ。1978年に『うる星やつら』でデビューし、代表作に『めぞん一刻』『らんま1/2』『犬夜叉』などがある。数々の賞を受賞し、作品は多く映像化された。現在も『MAO』を連載中で、漫画界の第一線で活躍している。

作品解説

高橋留美子の原点が読める！

高橋留美子の初期短編

『ダストスパート!!』は、高橋留美子が1979年に発表した連作短編で、「週刊少年サンデー増刊号」にて5月号から9月号まで掲載されました。

大学時代に描かれたプロ2年目の作品

本作は、大学3年生の夏に『うる星やつら』を5回連載した後、増刊サンデーで発表された作品です。

執筆当時、高橋留美子は大学4年生。プロ2年目の短編であり、大学卒業と同時に『うる星やつら』の完全連載がスタートする直前の作品でもあります。

そのため、彼女が本格的な連載作家として活動を始める前に手掛けた、短編です。

参考元:鏡が来た高橋留美子短編集

「習作」だからこそ見える創作の原点

本作は、作風の完成度という意味では「習作」とも言える作品ですが、そのぶん高橋留美子の創作の原点を感じ取れる貴重な一作でもあります。

後の代表作に通じるギャグのテンポやキャラクター造形の片鱗が見え、ファンにとっては見逃せない作品となっています。

ファン必見！キャラクターの原型がここに

『ダストスパート!!』に登場する背古井は、『めぞん一刻』の四谷の原型とされ、高橋留美子自身も公式X（旧Twitter）で「デビュー当時に描いた『ダストスパート!!』の背古井もそうなんですが、（中略）めぞんで四谷として生まれ変わりました」とコメントしています。四谷の独特なキャラクター性が、本作の時点ですでに形作られていたことが分かります。

また、『めぞん一刻』の五代くんのおばあちゃんに通じるキャラクターも登場し、後の名作へと繋がる要素が随所に見られるのも本作の魅力の一つです。