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21歳の手塚治虫が挑んだ『ファウスト』!名作文学を漫画で楽しむ

本記事では、手塚治虫が生涯で三度挑んだ『ファウスト』三部作の第一作『ファウスト』(1950年)を紹介します。当時21歳の若き手塚治虫がゲーテの戯曲を大胆に漫画化した本作は、彼の初期作品の中でも特に重要な位置を占めています。

悪魔との契約や人間の葛藤を描いた本作は、哲学的なテーマを子ども向けにアレンジしたエンタメ作品。手塚治虫版『ファウスト』の魅力を、この機会にぜひ体験してください!

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作品紹介

あらすじ

悪魔メフィストフェレス(通称メフィスト)は、天界で乱暴を働き、天使を下界に落とすなど、自らの力を誇示していました。これを見た神は、メフィストに対し、「学者ファウストを地獄へひっぱりこんでみなさい」と、彼の傲慢に挑戦します。しかし神はその一方で、落とされた天使を人間界でマルガレーテ姫として生まれ変わらせていました。
一方、主人公のファウストは世界中の学問を極めてもなお満たされることがない自分の限界に絶望していました。そんなとき、彼の前に現れたのが悪魔メフィスト。ファウストは「自分を満足させられたら魂を渡す」という契約を結ぶことになります。

おもな登場人物

ファウスト

学問を極めても満たされず、悪魔との契約で若返り、愛と快楽を追い求める大学者。

メフィスト

ファウストを誘惑し、地獄に引き込もうとする悪魔。黒い犬の姿でファウストの前に現れる。

マルガレーテ姫

天使から転落し、ファウストと恋に落ちる女性。彼女は物語の中で救済の象徴となる。

王さま

マルガレーテの父。ファウストに「世界一美しいヘレネ」を探すよう命じる。

書籍情報(巻数・出版社・受賞歴)

●巻数表記は、Kindle版や文庫版など、入手しやすい流通形態を基準としています。

#完結済み#1巻完結

こんな人におすすめ

本作は、以下のような方に特におすすめです。

  • 名作文学に触れてみたい人:ゲーテの原作を漫画で手軽に楽しめるため、初めて文学に触れる人にも最適です。
  • 哲学的なテーマが好きな人:人間の欲望、救済、善悪の境界など、普遍的なテーマを深く味わえます。
  • 手塚治虫のファン:手塚治虫の挑戦的な姿勢や、他の作品との関連性を楽しむことができます。
  • 短い時間で深い作品を楽しみたい人:原作の要素を凝縮しつつも、深い内容を持つエンターテインメント作品です。

著者について

手塚治虫(1928年11月3日~1989年2月9日)は、日本の漫画家・アニメーション作家であり、戦後の日本における漫画・アニメ文化の礎を築いた人物です。幼少期を兵庫県宝塚市で過ごし、昆虫好きからペンネームに「虫」を取り入れました。医学博士の資格を持ちながら漫画家の道を選び、「生命の尊さ」をテーマに『鉄腕アトム』『ブラック・ジャック』『火の鳥』など数々の名作を生み出しました。60歳で亡くなるまで、新たな表現に挑み続けた文化の開拓者です。

作品解説

手塚治虫が生涯をかけて三度挑んだゲーテの『ファウスト』

手塚治虫がゲーテの『ファウスト』に惹かれた背景

手塚治虫が『ファウスト』に挑んだのは、生涯で三度にわたります。本作はその第一弾であり、若き日の手塚がゲーテの戯曲を大胆に漫画化した作品です。幼少期からゲーテの『ファウスト』に魅了されていた手塚は、21歳という若さで原作をベースにしつつも、独自の解釈とエンターテインメント性を加えて完成させました。

この挑戦は、彼の創作活動における重要な転機となり、後の作品にも影響を与えています。

戦後の自由とともに挑んだ『ファウスト』

『ファウスト』三部作の第一弾となる『ファウスト』が発表された1950年1月は、終戦から4年半が経ち混乱が落ち着きつつあるころです。手塚治虫は、戦争の制約から解放され、自由な創作を楽しめる環境の中でこの作品に取り組みました。その結果、『ファウスト』には、戦後特有の解放感や挑戦的な姿勢が色濃く反映されています。

また『ファウスト』は大阪を中心に発表された作品(大阪赤本)ですが、この時期は手塚治虫が全国誌への進出を果たしたタイミングとも重なります。

大阪赤本とは?
赤本とは、駄菓子屋や夜店で販売された玩具本で、表紙に赤色を多用したことから名付けられました。戦後、大阪で広まった背景には、敗戦後の物資不足や紙の統制で東京の大手出版社が本を出しにくかった事情があります。

第一弾『ファウスト』の特徴

子供向けでありながら深いテーマを描写

難解な原作を誰もが楽しめるエンタメ作品に仕上げています。特に、プロローグの王女マルガレーテの誕生や悪魔メフィストとの契約場面は、華やかなビジュアルでファンタジー要素を加え、親しみやすさを持たせています。また、善悪の曖昧さや人間の欲望といった哲学的テーマも見事に描かれています。

日本人にも分かりやすく再構築

ゲーテの原作には西洋文化やキリスト教思想が深く根付いていますが、手塚治虫はこれらを独自の解釈で整理し、日本人にも共感しやすい形に描いています。
「知識」「満足」「快楽」「純粋な愛」といった普遍的なテーマが抽出され、漫画という視覚的表現によって、原作の哲学的な深みを多くの読者に分かりやすく伝えるために再構築をしています。

ソ連アニメ『せむしの仔馬』の影響

手塚治虫は『せむしの仔馬(イワンと仔馬)』に強く影響を受け、この作品のキャラクターデザインや美術的表現を『ファウスト』に取り入れました。この影響は、後の手塚作品『火の鳥』や『青いブリンク』にも繋がり、彼の作品全体にわたってそのインスピレーションが感じられます。

三部作すべてを読むのがオススメ!

どの作品にも独自の魅力があり、それらを読み比べることで、手塚治虫が表現したかった「人間の欲望と救済」の物語がさらに深く感じられるでしょう。メフィストというキャラクターがどのように進化し、物語を通じてどんなメッセージを伝えているのか、ぜひ三部作を通して体験してみてください。

『ファウスト』三部作のタイトルと特徴

1. 『ファウスト』(1950年)

手塚治虫が初めてゲーテの『ファウスト』に挑んだのが1950年、彼が21歳のときでした。この作品は原作に忠実ながら、子ども向けに物語をシンプル化し、ファンタジーを加えました。

2. 『百物語』(1971年)

二度目の『ファウスト』漫画化は、43歳の時。時代劇としてアレンジされた『百物語』です。物語は戦国時代を舞台に、切腹寸前の武士・一塁半里が悪魔の娘スダマと契約を交わし、美男子・不破臼人に変身して富と権力を手中に収めるという展開です。
この作品では、ゲーテの『ファウスト』のテーマを日本的な文脈に置き換え、魂を売る契約や欲望と贖罪といった要素を描きながら、時代劇特有のドラマ性を加えています。

⇒詳しい解説はこちら

3. 『ネオ・ファウスト』(1988年)

三度目にして手塚治虫の絶筆(享年60歳)となったのが『ネオ・ファウスト』です。『ネオ・ファウスト』では、メフィストがセクシーな女性として描かれ、学生運動や総合商社といった当時の社会が反映されています。この作品は現代社会を舞台に、科学技術の進歩や道徳的な問題を中心テーマに据えたハードな物語で、大人向けの深い哲学性を持っています。

⇒詳しい解説はこちら

関連リンク

書籍詳細ページ

リンク先で書籍に関する基本情報をご確認いただけます。

『ファウスト』

『百物語(ライオンブックス)』

『ネオ・ファウスト』

『ファウスト』と同じように『せわしの仔馬』の影響を受けた『青いブリンク』は、手塚治虫の遺作となるアニメ作品です。手塚治虫が亡くなった年の4月からNHK総合で放送されていました。1995年にも「衛星アニメ劇場」で再放送されていたので、見られた方もおいでではないのでしょうか?

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