「さむがりやのサンタ」は、レイモンド・ブリッグズが描く、人間味あふれるサンタクロースが主人公の絵本です。寒さに文句を言いながらもクリスマスのプレゼント配りに励む姿は、大人も子どもも笑顔にしてくれます。本記事では、作品の簡単なあらすじや登場人物、魅力などを詳しく紹介します。
作品紹介
あらすじ
12月24日の朝、サンタはけたましく鳴り響く目覚まし時計の音で起こされます。「やれやれ、またクリスマスか!」と文句を言いながらも、トナカイにエサをあげ、自分も朝食を食べて出発の準備。プレゼントを抱えて世界中を巡り、煙突をくぐって配達をこなしていきます。面倒がりつつも、サンタの仕事に情熱を注ぐ一日が描かれています。
おもな登場人物
サンタ
寒さが苦手で、つい愚痴をこぼす皮肉屋な一面があります。しかし、動物たちに優しく接するなど、実は愛情深いサンタです。
こんな人におすすめ
- クリスマス絵本を探している人:子どもも大人も楽しめる心温まる物語です。
- 大人も楽しめる絵本が好きな人:細かなイラストが大人も引き込む魅力を持っています。
- クリスマスプレゼントを探している人:子どもにはもちろん!大人の方に贈るのも良いかもしれません。
- 読書感想文を探している人へ:小学低学年の読書感想文に最適な絵本です。親しみやすいキャラクターと楽しいストーリーで、感想をまとめやすいです。
著者について
レイモンド・ブリッグズは、1934年にイギリス・ロンドンで生まれ、「さむがりやのサンタ」でケイト・グリーナウェイ賞を受賞した絵本作家です。彼の作品はユーモアと温かみがあり、「スノーマン」なども広く愛されています。
出版社について
福音館書店は1916年に創設され、1952年に児童書専門の出版社として独立しました。「こどものとも」シリーズをはじめ、絵本の質の高さにこだわり続け、国内外の優れた作品を提供しています。
『ぐりとぐら』や『魔女の宅急便』『エルマー』『だるまちゃん』など長く愛される児童書を出版しています。
作品解説
イラストと構成の魅力
コミックのようなコマ割り
本作では、コミックスタイルのコマ割りが特徴的です。サンタが寝室で目覚め、準備を整え、プレゼントを配達し、疲れ果てて眠りにつくまでの一連の流れが細かく描かれています。このコマ割りは、読者にテンポよく物語を追わせながらも、サンタの日常の忙しさや慌ただしさをリアルに感じさせます。
コマ割り形式の絵本なので、読み聞かせには少し不向きかもしれません。ただ、セリフがほとんどないので、文字が読めない小さな子どもでも絵を楽しむことができます。絵を見ながら物語を想像して追いかけていくのも、この作品の魅力のひとつです。
背景描写の細かさ
サンタの家の内部や雪に覆われた町の風景など、背景には驚くほどの細かさが込められています。部屋に置かれた雑貨やクリスマスの装飾、街並みの細部まで、絵本を読み進めるたびに新たな発見が楽しめます。
このディテールは、物語の世界観に深みを与え、大人も子どもも絵本をじっくり楽しめるよう工夫されています。
サンタクロースのユニークなキャラクター
レイモンド・ブリッグズの描くサンタクロースは、皮肉屋で愚痴をこぼしがちですが、どこか愛嬌があります。クリスマスに文句を言いながらも、しっかりとプレゼントを配り続けるその姿は、読者に共感を与えつつも、笑いを誘います。一般的に描かれる理想的なサンタとは違い、このサンタは寒さを嫌がったり、仕事にうんざりしたりと、非常に人間くさい面を見せるのです。
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- 定価:1,320円(税込)
- ページ数:32ページ
- サイズ:26×22cm
- 初版発行:1974年10月25日
- 対象年齢:4さい〜(一人で読むなら小学低学年〜)
- 出版社:福音館書店
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この絵本は、サンタクロースの知られざる一面をコミカルに描きつつ、読者に「大変な日常の中にも楽しさを見つけることができる」というメッセージを届けてくれます。サンタの皮肉交じりのぼやきや、仕事をこなす姿に共感しながら、心温まる一日を楽しんでみてください。