「ほんとうの強さって、実は“弱さ”の中にあるのかもしれない。」
アンパンマンの作者として親しまれる、やなせたかし。彼の名は、実は数多くの“人生を照らす言葉”を遺した人物としても知られています。
戦争、挫折、家族との別れ…幾多の苦しみを超えて、彼は「やさしさ」や「希望」という形で想いを紡ぎ続けました。
『やなせたかし 明日をひらく言葉』は、そんな彼の人生哲学が詰まった一冊。落ち込んだ時、誰にも頼れない時、そっと寄り添ってくれるような言葉が詰まっています。
もしあなたが「生きる意味」に迷ったとしたら──この本のページをめくるたびに、きっと小さな光が見つかるはずです。
書籍紹介
『やなせたかし 明日をひらく言葉』は、やなせたかしの名言やエッセイを丁寧に収録した書籍。
2016年に刊行された初版をもとに、2025年春放送のNHK朝ドラ『あんぱん』にあわせてリニューアルされた新装版です。
人生に迷ったときや、自分を見失いそうなときに、そっと背中を押してくれる珠玉の一冊。
こういう人におすすめ
本書は、次のような方々に特におすすめです。
- 朝ドラを見る方:朝ドラ『あんぱん』をより深く理解して楽しみたいと思っている人におすすめです。
- 40代~50代の方: 人生の夢と現実のギャップに疲れを感じている方々に、やなせたかしの言葉は、勇気と前向きな力を与えてくれます。
- アンパンマンファン: 子どもの頃にアンパンマンを見て育った方、そして今も子どもたちにアンパンマンを愛してほしいと願う親御さんにとって、やなせたかしの人生哲学を知る良い機会です。
- 人生に迷いや苦しさを感じている方: やなせたかしの言葉は、誰もが経験する人生の辛さを優しく包み込んでくれます。どんな時でも一歩ずつ前に進むことの大切さを教えてくれるでしょう。
著者について
やなせ たかし(本名:柳瀬 嵩)は、2月6日生まれで、高知県香美市香北町出身です。彼は三越宣伝部での勤務を経て、フリーの漫画家として独立しました。三越では、現在も使用されている三越の包装紙「華ひらく」のレタリングを担当したことでも知られています。
1961年には「手のひらを太陽に」の作詞を担当し、1973年にはフレーベル館の月刊絵本に『あんぱんまん』が掲載されました。さらに、1988年には日本テレビ系列でテレビアニメ『それいけ!アンパンマン』の放送が開始され、彼の名は全国に広まりました。晩年まで精力的に活動を続けたやなせたかしは、2013年10月13日に94歳で心不全のため永眠しました。
書籍解説
アンパンマンの誕生秘話
アンパンマン誕生の裏側
アンパンマンが生まれたのは、やなせたかしが50歳を迎えた頃。決して若くして成功したわけではない。むしろ、長い挫折と模索の末にたどり着いた作品だった。
自らの顔をちぎって人に与えるアンパンマンの姿には、「他者のために尽くす」やなせたかし自身の人生観が重なる。ヒーローでありながら、どこか弱々しく、でも確かに温かい──だからこそ、長く人の心に残る。
アンパンマンは、世界最弱のヒーローだ。
――やなせたかし
引用元:111ページより
「正義」も「悪」も、簡単には割り切れない
やなせたかしは、善と悪を単純に切り分けなかった。たとえば、敵役のバイキンマンもまた、物語の中で大切な存在として描かれている。
パンを作るのに必要な酵母菌だって、菌の一種。つまり「バイキン=悪」では片づけられない。こうした視点は、子ども向けの物語に深い哲学を忍ばせるやなせたかしの真骨頂でもある。
バイキンは食べ物の敵ではあるけれど、実は、パンだって酵母菌がないとつくれない。バイキンも、食べ物はないと繁殖できない。
――やなせたかし
引用元:119ページより
やなせたかしの心に響く「人生哲学」
人生の目的、生き方とは?
「夢が叶うこと」そのものより、「夢に向かって歩み続けること」が大切だと、やなせたかしは語る。
戦争で弟を失い、ヒット作にも恵まれず、不遇の時代が長く続いた。それでも彼は、創作をやめなかった。人生において何が“成功”なのか。彼の言葉には、そうした問いかけへの答えが滲んでいる。
夢を実現することだけが人生の目的ではない。夢に向かって一歩ずつ一歩ずつ進もうとする。その力が尊いのだ。
――やなせたかし
引用元:73ページより
かけがえのない人との別れ
やなせたかしの人生には、深い喪失もあった。
弟との比較とコンプレックス
弟の千尋は、海軍の特攻隊「回天」に志願し、戦地で命を落とした。やなせは、優秀な弟と比べられ続けた少年時代を過ごし、強い劣等感を抱いていたという。(※志願をしたというだけで特攻隊で亡くなったと言うわけではありません)。
妻の闘病とその死
また、アンパンマンがテレビで人気を博した頃、妻が末期がんと診断された。余命3ヶ月の宣告から5年間、ともに闘い抜いた日々のなかで、「生きる」ということの意味を深く見つめ直していく。
人間が生きていることを感じるのは、悲しいときのほうが多いんですね。
――やなせたかし
引用元:76ページより
年齢を重ねてからの自由
本書の最後には、年齢を重ねることの楽しさにも触れている。若さや成功にとらわれない、自然体の生き方。やなせたかしは、年齢に抗わず、むしろ“今”を生きることに目を向けていた。
2024年春~朝ドラ『あんぱん』放送開始
2025年春、NHK朝ドラにて放送開始!
2025年春、アンパンマン誕生50周年を記念して、NHKの連続テレビ小説『あんぱん』が放送されています。このドラマは、アンパンマンの生みの親であるやなせたかしと、彼の妻である小松さんをモデルにした感動の物語です。さんをモデルにしたヒロイン・朝田のぶを今田美桜さん、やなせたかしをモデルにした柳井嵩を北村匠海さんが演じます。
あらすじ
昭和初期、高知の町を駆け抜ける快活な少女・朝田のぶと、父を亡くし孤独な少年・柳井嵩が出会う。戦争が二人の運命を翻弄し、それぞれが大切な人を失う中、のぶは高知の新聞社で働き始める。やがて再会した二人は、互いに支え合いながら東京で新たな生活をスタート。苦難を乗り越えながらも夢を追い続けた二人の先に待つのは、あの「アンパンマン」の誕生だった・・・。
キャスト情報
『あんぱん』には、北村匠海さんや今田美桜さん、さらには二宮和也さんなど豪華キャストが出演します。二宮和也さんは、やなせたかしさんの父・柳井清役として登場。清は、やなせたかしにとって大切な父親です。
関連リンク
書籍詳細ページ
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救われたいという気持ちがある時に、ぜひおすすめしたい本。悩んでる人へのプレゼントにも良いかもしれませんね。かんたんな言葉で書かれているので子どもでも読める本です。
やなせたかしの自伝を耳で楽しむ
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