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志水アキの解釈で深まる『幻想水滸伝III~運命の継承者~』シナリオの再構築とキャラの掘り下げ

志水アキ 幻想水滸伝

この記事は、志水アキの『幻想水滸伝III~運命の継承者~』を紹介しています。
ゲームのコミカライズです。多くのコミカライズはゲームプレイが前提となっていますが、この漫画は独立して楽しめます。ゲームをプレイしていなくても、問題なく楽しむことができます
この記事では、漫画をより楽しむための情報をまとめました。漫画本編のネタバレはありません。

作品紹介

概要

この作品は、ゲーム『幻想水滸伝Ⅲ(以下、幻水Ⅲ)』をコミカライズしたものです。『幻水Ⅲ』はシリーズもので、1~5までのナンバリング作品と、複数の外伝があります。
物語の中心には、強大な力を持つ「真の27の紋章」があります。この紋章を巡って戦争が起こり、主人公がその戦いに巻き込まれていくというのがシリーズの基本的な流れです。また、仲間は毎回108人登場します。

幻想水滸伝』のモチーフ「水滸伝

『幻水』シリーズは、中国の物語「水滸伝」をモチーフにしてファンタジー風にアレンジされたロールプレイングゲームです。
仲間が108人いるという設定も「水滸伝」から来ています。『幻水』シリーズは、さまざまな生い立ちや立場の人々が集まり、共通の敵を倒すという「水滸伝」の流れを取り入れています。

「真の27の紋章」とは?

「真の27の紋章」は、文字通り27個存在しています。『幻水Ⅲ』では、主に火、水、土、風、雷の5つの真の紋章が登場します。真の紋章の所持者は、強大な力を手に入れ、不老の身となります。

参考文献:幻想水滸伝III ザ・コンプリートガイド

あらすじ

広大な平原が広がるグラスランドで、少年ヒューゴは新興国家ゼクセンとの対立の中に生きていた。対立は些細な争いだったものが、やがて泥沼の戦争に発展。ヒューゴは休戦のため、親書をゼクセンの評議会に届けることになるのだが・・・・・・。

おもな登場人物

ヒューゴ

カラヤクラン族長の息子。真の火の紋章を継承する。

クリス

ゼクセン騎士団団長。真の水の紋章を継承する。

ゲド

真の雷の紋章の所持者。不老で実年齢は112歳。

サライ

神官将。真の土の紋章の所持者。ゲーム上の設定では、ズボラらしい。

ルック

ラスボス。真の風の紋章の所持者。ゲームでは、ラスボスなのに体力が低く戦闘になると複数いる敵の中で真っ先に倒されている人。

作品解説

作者による解釈の導入

序盤は、原作の細部まで忠実に描かれています。4巻以降からはオリジナル設定が加わり、志水アキの解釈によって『幻水Ⅲ』の世界がより深まっています。オリジナル要素の追加が自然で、物語に一層の面白みを加えています。

キャラクターの掘り下げと魅力の引き立て

この作品では、キャラクターを丁寧に掘り下げ、その魅力を引き立てています。シナリオやキャラクターの再構築が素晴らしく、作品全体で高い完成度が感じられます。

登場するキャラクター

ゲーム本編では、仲間を108人集めるのですが漫画版では、さすがに全員にスポットが当たることはありません。主に真の紋章所持者に焦点が当てられ、物語が展開されます。これにより、主要キャラクターの深掘りが効果的に行われています。

すこしだけ残念な部分

当初7巻で完結予定だったコミカライズが、途中で10巻の予定になり、最終的には全11巻という大作に。だけど、終盤はやや駆け足になってしまいます。ですが、全体としては非常に満足度の高い作品です。
あまりにもゲーム原作が壮大すぎて、まとめるにはスケジュール調整が難しかったのだと思います。その点は、仕方がないとしか言えません。

ゲーム未プレイの人へ

ゲーム未プレイの方には、ところどころ分からない部分があると思います。ですが、分からなくても特に支障はありません。
また、本当にわからない部分のほとんどは『幻水Ⅲ』の前日譚である、『幻水Ⅰ』と『幻水Ⅱ』の部分にあたります。

『幻水Ⅲ』は最新機種では遊べませんが、『幻水Ⅰ&Ⅱ』のリマスター版が今後、発売されます。気になる人は、そちらをぜひチェックしてみてください。

まとめ

ゲームのOP曲(by姫神)神曲です!ゲームのリマスター版が出てほしいですが難しいでしょうね( ;∀;)

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